理想のお口とは?
2024年9月16日
千葉県市原市八幡駅前歯科医院、フローラデンタルクリニックの院長ブログです。
理想のお口とは?
と聞かれ明確に答えられる歯科従事者は多くはありません。
患者さんとなれば、無理もないことと言えます。
現状で、生活に支障がなければ良いと思えます。
写真の患者さんは、70代後半、ほとんど歯科治療を受けたことがありません。
歯肉の出血、歯周病による歯の動揺もありません。
ご本人も以前までは、気になった時、年1度くらいは検診を受けようと思った程度です。
羨ましいかぎりですが、歯並び、咬み合わせも見事な方です。
一生涯、お口の心配は無縁な方と言えます。
実際、このような方はいますが、限り少ないのが実情です。
歯並びが悪い、全ての歯が咬んでない方がほとんどです。
結果的に、同じ歯がいつも治療を繰り返している。
定期的に歯石は取っているものの、歯周病が進んでいる。
このような方が大半です。
また、60代で奥歯がなくなり、入れ歯に自分がなると思ってもいないかもしれません。
自分が咬み合わせの専門医を目指したのは、永続的に健康を保てる歯科治療を習得したかったからです。
極論からすれば、全ての患者さんが、このようなお口になれば良いのですが、個々の患者さんの考え、都合もあり、理想の治療ができるわけでもありません。
それでも、個々に長期に現状が維持できるように提案はすることができます。
どの年代でも、治療は可能ですが、早い段階で、咬み合わせの大切さ、重要性を知ることは、最大の予防につながります。
そして、歯の価値を知ってもらいたいと思っています。
失えば、2度と生えてきません。
擦り減った歯は、元の形には戻りません。
仕事の合間、仕事終わり、近所、直ぐ診てくれる、気になった箇所だけすぐ対応してくれる。
知らなければ、将来、自分が歯を失うとは思っていないのならば、利便性から、歯科医院を選ぶことも当然のことでしょう。
実情は、大半の方が、本来は困っている方なのです。