歯科医のラーニングステージ

2024年9月4日

千葉県市原市八幡駅前歯科医院、フローラデンタルクリニックの院長ブログです。

患者さん、歯科医療従事者の参考となれば幸いです。

歯科医のラーニングステージ編

歯科医は、国家試験に受かれば歯科医となります。

以前は、国家試験の合格基準の点数に達すれば良かったのですが、現状は人数で合否が決まるため国家試験を通ることさえ難しいと言えます。
歯科大学は、学生に対して国家試験を合格させることが最重要となっています。
昔は、学生の頃から臨床経験を積み卒後は、ある程度治療ができるようになっていました。
そのため、卒後、国家試験を合格して直ぐに開業する歯科医もいた時代もありました。
歯科治療の技術、知識は疑問ですが、お口の環境が悪すぎる、歯科医不足、歯科医療の普及が急務な時代だったと言えます。
現在は、歯科医になると1年の研修期間があります。
学生時代は、患者さんを治療することはできません。
見学、アシスタントとして患者さんと関わることになります。
大学にて研修を受ける、半年は開業医にて受けるなど、ここで、初めて治療をすることになります。
概ね保険診療ができるレベルになる事が目標となります。
2年目以降となると、専門性を持ちたい、博士号を取りたいと思う先生は、大学に在籍することになります。
歯科治療も科が分かれています。
歯を抜くのが上手くなりたい、外科処置に興味があるならば口腔外科
矯正治療ができるようになりたい。
インプラントができるようになりたい。
歯周病の治療、根っこの治療、入れ歯が上手くなりたいならば、各々専門の科があるのです。
大学での、1番の課題は、開業における必要なことが学べないことと言えます。
専門性を高めることは、できますが多くのことが分業されているため、自分が与えられた患者さんの治療がメインとなります。
全て準備されているのです。
また、特定の治療だけすることになります。
口腔外科なら口腔外科の処置
小児歯科なら小児のみとなります。
歯科医は、大半は開業すること、勤務医として以外生計を立てることができないので、大学に在籍し続けることができないのが実情と言えるのです。
開業に勤務する場合は、保険診療をメインとしているため、専門性というよりは、多くの患者さんに対する保険診療の対応を学ぶことになります。
保険診療適応の処置は、ある程度できなくてはなりません。
抜歯、詰める、被せる、入れ歯を入れる、根っこの治療をするなど、そつなく治療できることが必要不可欠なのです。
また、開業医に勤めているため、開業に必要なノウハウを学べることも利点です。
開業医に勤務する場合の課題は、その務めた医院で学べることが限られていることです。
その医院のやり方しか学べないのです。
そのため、セミナー、学会の参加など自ら学ぶ姿勢は大切と言えます。
セミナーにて、実習、講義、症例のプレゼンなどありますが、技術の習得には、個別の指導が必要な場合もあり、全てがまかなえるわけではありません。
また、勤務している医院に必要な器材、システムの構築がなければ臨床に使えない実情もあります。
若い歯科医のラーニングステージは、大きく分ければ、この2つの選択と言えますが、どちらも十分なものではありません。
近年、医院経営も大切にする院長も増え、歯科医の採用、確保するために育成もシステム化、マニュアル化、支援する医院も増えてきています。
技術、知識的に平均的で、バランスのとれた歯科医が増えていると言えます。

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