歯科医院の経営パターン分類編③

2024年9月4日

小型医院、専門医院パターン⁡

小型医院、専門医院の経営形態を解説します。
昔ながらの歯科医院がこのカテゴリーに入ります。
院長、歯科医が1人、歯科衛生士、歯科助手、受付の3人の構成からなる歯科医院
診療台は3台程度
新規に開業する場合も、大抵はこのサイズからスタートします。
高齢となった院長が、奥さんに手伝ってもらい、自分自身がやれる範囲で診療している場合も多いです。
保険診療メインのため、歯科機器、器材はデジタル化、自費診療に特化したものが増え、購入することは難しいです。
スタッフ採用も困難です。
スタッフ募集にお金をかけることもできず、医院に張り紙、採用したとしても、生活の足しになればと働くパートスタッフも多い傾向です。
更に、歯科業界において、歯科助手という職業は無くなっていると言えます。
人手不足の日本で、あえて歯科助手になることもなく、興味あるなら歯科衛生士になることでしょう。
皆、職場を決める際、ある程度の大きさ、スタッフ人数、活気を求めます。
1人、退職となると、スタッフが2人となり、スタッフが休むことさえできなくなります。
残ったスタッフも医院に希望が持てず、生活のために働いているだけならば、職場を変えようと思うのは当然のことかもしれません。
院長からすれば、家族、奥さんに頼りたくなることでしょう。
このような負のループを改善するために経営を学ぶ院長は増えています。
以前ならば、小さい医院=負け組のようなイメージであったが、近年は違う傾向になってきています。
医院が大きくなればなるほど、経営者としての役目が大きくなり、治療家としての仕事が制限されます。
保険診療メインとなれば、技術を高めれば高めるだけ保険対応で無くなり、自分自身が高めた技術を使えないのです。
ならば、小さい医院で、自由診療、専門に特化した歯科医院が出てきています。
治療の価値を自分自身で決め、患者さんの同意のもとに最良の治療を提供する。
共に働くスタッフも、知識、技術を磨き、自由診療に担う仕事を要求されますが、相応の給与、時間のゆとり、何よりも患者さんに最良の治療を提供できるやりがいを感じることができます。
専門分野も、根っこの治療なら根管治療専門医院
インプラント、入れ歯、歯周治療、各専門医院があります。
以前ならば矯正治療のみが専門医院として確立していたが、逆に症矯正、マウスピース矯正の普及などから専門性のない歯科医が治療するようになり専門性を失いつつあります。
矯正専門医が、他の分野の治療をしたことがなく、連携をとることもなく歯並びだけ治療し、後は他の一般医にお任せ、一般歯科に非常勤で勤務したとしても、全て準備をしてもらい歩合の8割近く給与としてもらえていた時代があったからです。
都心を中心に構築されつつあるのは、専門医院が連携を取り合い1人の患者さんに高水準の治療を提供するスタイルです。
セオリツデンタルクリニックは、このカテゴリーと言えます。
臨床家、治療家を目指す歯科医にとって、自由診療の専門医院は、魅力的に思えるが、決して楽ではありません。
自己満足の治療、偏極した考えの治療、失敗は許されない治療
患者さんとの信頼関係の構築
歯科治療に全てを捧げる覚悟がないならば、お勧めできません。⁡
患者側からすると、自由診療の専門医院での治療を受ける決断は難しいと言えます。
保険診療の治療のイメージが大半であり、治療の価値基準が保険診療の料金だからです。
自由診療を受けいれる場合、リスクが少ないのは、順番で言うならば、根管治療、歯周治療、予防処置という分野です。
トラブルになりやすいのは、インプラント、矯正治療や被せる、詰めるという歯が半分以上の場合です。
何故なら、咬み合わせ、顎関節の考慮が必要不可欠だからです。
そして、歯科医の患者さんへの接し方です。
どんなに著名な先生、上手いと言われている先生でも、患者さん自身が違和感、不安感を感じるならば辞めるべきと思われます。

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